○史跡等保存事業補助金交付規則

昭和58年3月22日

教育委員会規則第2号

(趣旨)

第1条 市長は、個人及び団体が史跡環境及び文化遺産を現状のまま保存するため、史跡等の補修又は改良事業(以下「事業」という。)を行う事業主体(以下「施行者」という。)に対し、この規則の定めるところにより、予算の範囲内で補助金を交付する。

(定義)

第2条 この規則において「史跡等」とは、教育委員会が認める史跡又は文化財等であって、営利を目的としない建築物、構築物及び橋梁その他で、市長が認めるものをいう。

(補助基準、評価額及び補助率)

第3条 補助対象の基準、評価額及び補助率は、別表のとおりとする。

(補助申請)

第4条 補助金の交付を受けようとする施行者は、当該事業に着手する前に史跡等保存事業補助金交付申請書(様式第1号)に事業計画書、実施設計書及び収支予算書を添えて市長に提出しなければならない。

2 施行者は、事業計画書及び実施設計書を作成する場合、あらかじめ市長と協議しなければならない。

3 市長は、第1項の規定による申請書を受理したときは、その可否を決定し、当該施行者に通知するものとする。

(計画変更)

第5条 施行者は、前条第3項の規定により、補助金交付の対象となった事業に関し事業内容等を変更しようとするときは、史跡等保存事業計画変更承認申請書(様式第2号)により、速やかに市長の承認を受けなければならない。事業を取止めしようとするときも同様とする。

(補助金の額の確定)

第6条 市長は、事業完了後、補助金交付申請の内容その他市長が付した条件に適合するかどうかを確認し、適合すると認めたときは、交付すべき補助金の額を確定して補助金交付指令書を当該施行者に交付するものとする。

2 補助金の額に100円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てるものとする。

(補助金の返還等)

第7条 市長は、補助金交付指令を受けた施行者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該施行者に対して指令を取消し、補助金交付を停止し、又は既に交付した補助金の全部又は一部の返還を命ずることがある。

(1) 補助金を補助の目的以外に使用したとき。

(2) 事業の完了が著しく遅れたとき。

(3) この規則の規定又はこの規則に基づく市長の条件に違反したとき。

2 市長は、前項の規定により指令を取消し、補助金の交付を停止し、又は既に交付した補助金の返還を命じようとする場合には、あらかじめその事由を付し、当該施行者に通知するものとする。

(同一年度内における同種事業の制限)

第8条 施行者が同一年度内に同種の事業を施行する場合は、この規則に基づく規定は適用しないものとする。

(史跡等保存の継承)

第9条 施設等の所有者又は管理を代表する者(以下「管理者」という。)は、この規則に基づく補助金の交付を受けて行った事業に係る史跡等を相続(贈与を含む。)し、譲渡し、交換し、貸付けし、又は担保に供した場合であっても、その目的を達成するため、史跡等を保存する旨の書類を作成し、その者に義務を継承させなければならない。

(委任)

第10条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、教育長が別に定める。

この規則は、昭和58年4月1日から施行する。

別表(第3条関係)

1 補助対象の基準

(1) 建築物

ア 居宅については、内部構造の補修、改良事業を除き、文化財的な外観を保持するために行う茅屋根の葺替え、外壁(土、砂)の塗替え、外部の木柱の取替え及び窓枠(木製)並びに土台の補修、改良事業を対象とする。

イ 同一敷地内に有する土蔵、物置及び井戸小屋等についても上記に準ずる。

(2) 構築物

ア 塀については、現存する木材、土、砂等の同等品又は疑木等を用いて行う補修、改良事業を対象とする。

イ 橋梁については、木製又は疑木等を用いて行う補修、改良事業を対象とする。

(3) その他

建築物、構築物以外のその他の価値ある物件については、見積書等により現物の復元に要する費用を対象とする。

2 評価額

補助対象となる評価額については、市長がその都度、委嘱する審査委員の意見を徴するとともに請負契約書の内容を審査の上、市長が決定する。

3 補助率

補助率は、前項の規定により決定した評価額の3分の1以内とする。ただし、補助金の額が1件につき50万円を超える場合は、前段の規定にかかわらず50万円を限度とする。

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史跡等保存事業補助金交付規則

昭和58年3月22日 教育委員会規則第2号

(昭和58年3月22日施行)