○白石市工事成績調書作成要領
平成19年2月16日
訓令甲第7号
(目的)
第1条 この要領は、白石市建設工事検査執行要領(平成5年白石市訓令乙第2号)第9条第1項の規定に基づき、工事成績調書を作成するために必要事項を定め、工事成績の考査(以下「考査」という。)を厳正かつ適確に実施して、請負業者の適正な選定と指導育成を図り、工事の質的向上に資することを目的とする。
(考査の対象とする工事)
第2条 考査は、市が発注する請負工事(以下「工事」という。)で、1件の請負代金額が200万円以上のものについて行う。
(考査の対象とする検査の種類)
第3条 考査の対象とする検査は、次のとおりとする。
(1) 中間検査(隔地において製造している構造物等の検査を含む。)
(2) 既済部分検査
ア 指定部分に係る完成検査
イ 出来高検査(建築工事、建築設備工事及び建築工事に付帯する外構工事、植裁工事に限る。)
(3) 完成検査(指定部分に係る完成検査を除く。)
2 前項の検査結果、改修等があった場合は、その改修等以前の状態について考査する。
(考査者及び考査時期)
第4条 監督員及び主任監督員は、工事が完成したときに合議により考査を行う。
2 総括監督員は、工事が完成したとき考査を行う。ただし、所見は監督員及び主任監督員との合議による。
3 検査員は完成検査及び第5条の規定により、考査を行うこととした中間検査・既済部分検査(以下「中間検査等」という。)を実施したときに考査を行う。
(考査ができる中間検査等)
第5条 中間検査等の考査は、1件の工事で2回まで行うことができ、その時期は、1回目の考査は工事進ちょく率が40%以上の時点、2回目の考査は1回目考査時点から更に30%以上の工事進ちょく率が上がった時点とする。
2 考査が可能な中間検査等の考査を行うか否かは、検査員が決定する。ただし、考査しないと決定したときは、その理由を検査復命書の末尾に明記しなければならない。
2 前項の考査項目及び考査基準に基づき、各考査項目別に具体的な採点方法「成績調書の考査項目別採点運用表」(以下「採点運用表」という。)に定める。
ア 主たる工種(工事費の構成率で70%以上を含める工種)のみで考査する。ただし、主たる工種以外の工種でも検査員が必要と認めるものは、主たる工種に加えて下記イを準用することができる。
イ 主たる工種がない工事では、各工種の工事費の構成率と当該工種の工事進ちょく率(過去に考査対象とした部分の工事進ちょく率を控除したもの)との積の値が、上位三工種以内であるものを適切に選定して考査する。ただし、これらに該当しない工種でも検査員が重要と認めるものは、当該上位工種の最下位の工種に替えて考査対象とすることができる。
エ 多工種の考査で、工種ごとに評価が分かれたときは、低い方の評価で考査する。
(2) 1件の工事が土木工事と建築工事(建築設備工事を含む。)で合併工事の場合で、監督職員及び前号の規定を適用することができない検査員は、両工事を共に考査し、低い方の評価で考査する。
(3) 「高度技術」、「創意工夫」及び「社会性等」の考査項目の加点は、その実施状況に関する書類等を根拠として考査する。
4 第2項の採点表の細別中、適合率とは、評価対象とした評価項目(以下「評価対象項目」という。)の項目数の数値を分母に、同じ評価対象項目の各評点の合計点を分子としたときの割合の百分率をいう。
5 検査員及び監督職員は、第2項の採点運用表によって具体的な考査を行うと共に、細別ごとの評点の結果を「評定点採点表」により作成する。
(成績調書の作成手続)
第7条 工事担当課長は完成検査を請求する場合に、工事の基本情報及び監督職員の考査内容を記載した成績調書を添付する。
2 完成検査後、担当検査員は第1項で送付された成績調書に検査員の考査内容を記載して、この成績調書を完成させるものとする。
3 財政課長は完成検査成績調書の原本を保管し、さらに、成績調書の写しを検査復命書の写しとともに工事担当課長に送付する。
(受注者への通知)
第8条 財政課長は、工事成績の考査結果を受注者に対し工事成績考査結果通知書(様式第1号。以下「結果通知書」という。)により通知する。
2 財政課長は、前項の規定により説明を求められたときは、その申立書を受理した日から30日以内に、申立を行った者に対して文書により回答する。
附則
(施行期日)
1 この要領は、平成19年4月1日から施行する。
(白石市建設工事検査執行要領の一部改正)
2 白石市建設工事検査執行要領(平成5年白石市訓令乙第2号)の一部を次のように改正する。
(次のよう略)
附則(平成21年3月19日訓令甲第4号)
この訓令は、平成21年4月1日から施行する。
附則(令和2年3月13日訓令甲第9号)
この訓令は、令和2年4月1日から施行する。
別表第1(第6条関係)
工事成績評定における考査項目
項目 | 細別 | 考査内容 |
1 施工体制 | Ⅰ 施工体制一般 | 施工体制及び施工管理体制の評価 |
Ⅱ 配置技術者 | 現場代理人、主任監理技術者、専任技術者等の職務の執行及び技術的判断に関しての評価 | |
2 施工状況 | Ⅰ 施工計画 | 施工計画書に基づき、適切かつ効率的な施工管理を実施しているかどうかの評価 |
Ⅱ 工程管理 | 適切な工程管理を実施しているかどうかの評価 | |
Ⅲ 安全対策 | 安全管理措置を適切に実施しているかどうかの評価 | |
Ⅳ 対外関係 | 対外調整、周辺環境対策等に対して適切に実施しているかどうかの評価 | |
3 出来形及び出来ばえ | Ⅰ 出来形 | 目的物の出来形の水準を評価 |
Ⅱ 品質 | 目的物の品質水準を評価 | |
Ⅲ 出来ばえ | 目的物の仕上やすりつけ等の出来ばえの評価及び機能の評価 | |
4 高度技術 | Ⅰ 高度技術力 | 施工規模や工法等の難しさ、厳しい自然環境・社会条件に対して高度な技術力を持って対応したものの評価 |
5 創意工夫 | Ⅰ 創意工夫 | 施工、品質、安全衛生等について、創意工夫をもって、対応したものの評価 |
6 社会性等 | Ⅰ 地域への貢献等 | 環境保全、地域とのコミニケーションや地域活動の参加、地域への援助等で地域に貢献した内容の評価 |
7 法令遵守 |
| 関係法令等を遵守して、無事故、無処分で工事を実施したかどうかの評価 |
別表第2(第6条関係)
工事成績評定における考査基準
考査は細別ごとに、本考査基準により評価を行う。
評価は、原則として細別ごとに以下のaからeで行う。
a | 他の工事の模範となる能力を発揮したか又は模範となる成果が認められた。 |
b | 優れた能力を発揮したか又は優れた成果が認められた。 |
c | 普通又は他のいずれの項目にも該当しなかった |
d | 不適切な事象が認められた。 |
e | 一部に重大な欠陥又は不誠実行動が認められた。 |
注1 「高度技術」、「創意工夫」、「社会性等」等では、一定範囲内で加点評価
注2 「法令遵守等」では、法令違反や公衆災害.労働災害の発生により減点評価